よくあるご質問
水道メーター(羽根車式)が不動または遅動しているが、どのように確認すればよいですか?
まずは下記の手順で、水道メーターの現地での初期調査を行ってください。
※現地で分解を行なう行為は、法律で言うところの「簡易修理」の行為となります。「簡易修理」を行なうには、届出製造事業者または届出修理事業者になります。
現地での初期調査マニュアル
1. 現象:不動まはた遅動
2. 調査方法(手順)
2-1 現地にメーターが設置されている場合
1)メーターを外す前に水を流して、パイロットが回転することを確認する。
・回転する場合 → 現象が再現できないので、様子を見てください。
・回転しない場合 → メーターを外す。
2)メーターを外して、入口、出口側に異物が付着していないことを確認する。
・異物が付着している場合 → メーター交換が必要です。下記、「異物噛みの事例」をご覧ください。
・異物が付着していない場合 → メーター入口側からエアー(息)を吹き込む。
3)メーター入口側からエアー(息)を吹き込み、パイロットが回転することを確認する。
・回転する場合 → メーター内部から異物が出てきた場合は、交換が必要です。下記、「異物噛みの事例」をご覧ください。
・回転する場合 → 交換が必要です。(原因調査の為、メーターを引き取りいたします。)
2-2 現地からメーターが外されている場合
1)メーター入口、出口側に異物が付着していないことを確認する。
・異物が付着している場合 → メーター交換が必要です。下記、「異物噛みの事例」をご覧ください。
・異物が付着していない場合 → メーター入口側からエアー(息)を吹き込む。
2)メーター入口側からエアー(息)を吹き込みパイロットが回転することを確認する。
・回転する場合 → メーター内部から異物が出てきた場合は、下記、「異物噛みの事例」をご覧ください。
・回転しない場合 → 原因調査の為、メーターを引き取りいたします。
2-3 調査時の確認
・不動または遅動現象が発生した期間に、近隣の配管工事を行っていないか。
・メーターの使用状況は出来る限り詳細に確認する。(検針票等)
異物噛みの事例
下記写真のようにメーター入口側(ストレーナー部)に異物が認められた場合は、不動または運動の原因が異物噛みである可能性が極めて高くなります。
原因 | メーター入口 | メーター内部 |
---|---|---|
異物噛み | ![]() |
![]() |
異物堆積 | ![]() |
![]() |
3. 過去の事象と原因(参考)
事象 | 原因(例) |
---|---|
・水を使用しているのにメーターが動かない。(不動) | ・メーター内に異物(砂、錆、配管材など)が流入し、回転部分に噛み込んだ。 ・メーター内がほとんど凍結し、体積膨張により部品が破損した。 ・ボイラ、電気温水器などから温水が逆流しメーター内を通過したため、樹脂部品が変形した。 ・過大流量により部品が摩耗または破損した。 ・メーター内部に多量のエアーが溜まった状態で羽根車が高遠回転し、摩擦熱により樹脂部品が変形した。 ・メーターの不具合。 |
・メーター更新などはなく同一メーターで、前回使用量に対し減った。(遅動) ・メーター検定満期などにより取り替えを行い、従前メーターと比べ使用量が減った。(遅動) |
・羽根車に異物(砂、錆、配管材など)などが噛み込み、一時的不動となったが、その後の圧力変動などで外れて回復した。 ・水垢、泥などがメーター内に堆積して、羽根車の円滑な回転を阻害した。 ・取付姿勢が水平でない。(おおよその角度を確認) ・過大流量により各部品が以上摩擦し、摺動部品が正確に回転伝達できなくなった。 ・正確下限流量以下の流量で使用される割合が多い。 ・メーターの不具合。(従前メーターの過進) |