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クラウドひろがる、ミライもひろがる! <愛知時計電機のデータ配信サービスレポート その1>

  • 2025年12月15日
  • 経営・人事
クラウドひろがる、ミライもひろがる! <愛知時計電機のデータ配信サービスレポート その1>
クラウドひろがる、ミライもひろがる! <愛知時計電機のデータ配信サービスレポート その1>

 

愛知時計電機は中期経営計画2026において、「はかる技術とつなぐ技術でサステナブルな社会づくりに貢献する」をビジョンに掲げています。このビジョンのもと、「市場・事業領域の拡大」「基盤事業の競争力強化」「企業価値の向上」という3つの基本戦略を軸に各重点施策を推進しています。
今回は市場・事業領域の拡大の中から「計測分野における新しい価値の創出」に焦点を当て、データ配信サービスの取り組みと、都市ガスのスマート化を進める北海道ガス株式会社様のインタビューをご紹介します。

 

愛知時計電機のデータ配信サービスイメージ

 

データ配信サービスの取り組み

はかる技術とつなぐ技術で、ガス・水道のスマート化の実現に取り組んでいます

愛知時計電機は、ガス・水道メーターのトップメーカーとして、積極的にスマート化に取り組んでいます。
中期経営計画2026では、2027年3月末までにデータ配信サービス「アイチクラウド」への累計接続台数200万台を目指し、業務の効率化や異常の早期発見を通じて、社会課題の解決に貢献していきます。
※LPガスメーター、都市ガスメーター、水道メーターの合計

 

愛知時計電機がめざすデータ配信サービスの接続台数目標

累計接続台数と接続台数目標
累計接続台数と接続台数目標

 

関連リンク | 中期経営計画
関連リンク | 統合報告書

 


LPガス市場の拡大

LPガス分野では、総需要家数の50%以上でメーターとの通信が実現しており、当社のクラウドサービスも多くのガス事業者に採用いただいています。
2024年度には更なるサービス向上を目指し、通信端末のマルチキャリア対応を実現。通信エリアをさらに拡大しました。

 


都市ガス、水道分野への積極展開

2025年2月には、都市ガス分野のデータ配信サービスを開始しました。
ガスの使用量を自動で収集できるだけではなく、メーター遮断や警報など、現場で発生したセキュリティ情報をメールでお知らせします。
水道分野では、水道の使用量や料金を需要家様がスマートフォンなどで確認できる「Web明細システム」を2024年5月に開始しました。検針の省力化以外にも、利用者の利便性向上につながる機能として今後が期待されています。

 


AI技術との組み合わせによるデータ価値最大化

当社では、ガス・水道メーターやセンサーのスマート化とAI技術を活用することで、新たな価値の創出に取り組んでいます。
両者の融合による相乗効果により、従来では対応が困難であった顧客ニーズや社会課題に応えるとともに、製品の付加価値創出につなげています。

 


 

データ配信サービスの推進

お客さまのニーズにマッチしたサービスの提供を進めています

愛知時計電機は、ガス・水道メーターの国内トップシェアを獲得しており、ガス・水道メーターあわせて年間400万台以上を販売しています。
現在、ガス・水道ともにスマート化が進み始めており、当社はIoT技術を通してガス事業者、水道事業者、企業など、多くのお客様のサービス向上に役立てるよう新たな取り組みを進めています。

スマート化が進展する中で、今後特にスマート化の需要が見込まれるのが都市ガス分野です。当社は2025年2月に都市ガスデータ配信サービス「アイチクラウド」を開始し、スマート化の推進に注力していきます。

関連リンク | データ配信サービスのご紹介

 

「つなぐ技術」による社会課題解決実現インタビュー
「つなぐ技術」による社会課題解決実現インタビュー


北海道ガス 保安推進部 / DX・構造改革推進部、アイチ時計電機 IoT推進部

 


北海道ガス様は、札幌を中心に道内の幅広いエリアにガスや電力を供給される北海道で最大の都市ガス会社です。

「安全・安心・安定供給」を第一に、総合エネルギーサービス事業を展開することにより、省エネによる低炭素化、脱炭素化に加え、災害に強いまちづくりに向けた取り組みを推進されています。

 

デジタル技術の活用による事業構造の変革

北海道ガス 石井様
スマート化を推進する背景
様々なデータ活用により事業基盤やサービスの向上につながる

左側  愛知時計電機 IoT推進部、右側  北海道ガス様:
北ガスグループの経営計画「Challenge 2030」ではデジタル技術や次世代プラットフォームの活用により事業構造を抜本的に変革し、他の追随を許さない高付加価値型の事業基盤構築を宣言している。
都市ガスメーターのスマート化も例外ではなく、将来的な事業コストの削減やペーパーレス化、事務作業の廃止やレジリエンスの強化のみならず、様々なデータ活用により事業基盤やサービスの向上につながると考えている。
そのため、準大手規模の都市ガス会社では北海道ガスが最初に全戸スマートメーター化に踏み切った。

 


アイチクラウドが選ばれた理由
選択肢の自由度が高いことをメリットとして感じていただけた

愛知時計電機 垣内:
アイチクラウドは、他社サービスに比べて取得出来るデータが多く、選択肢の自由度が高いことをメリットとして感じていただけた。
また、北海道ガス様が望む機能・動作に対応出来ていない場合には、ニーズと必要性を理解したうえで、スピーディーに追加開発に応じた点も評価いただけた。

 


アイチクラウドに期待すること
当社の事業に寄与する機能を今後もご提案いただきたい

北海道ガス 笹嶋様:
都市ガス事業者にとっての全戸スマートメーター化は、先駆的な試みであると同時に、大きな事業変革の機会となります。
アイチクラウドに求める仕様・機能は今後運用を続ける中で更なる追加ニーズが顕在化すると予想しています。
将来に渡って北海道ガスのニーズに対応いただくとともに、弊社の事業に寄与する機能を今後もご提案いただけることを期待します。

 

最適なデータ連携を目指して


API連携で苦労したこと
並行する開発スケジュールの調整に苦労

北海道ガス 石井様:
他社サービスとはAPI連携の仕様に違いが多く、まずはその差分を理解しながら進めるところに苦労しました。
クラウドが持つ機能そのものも異なっていたため、アイチクラウドの特性を把握して使いこなせるようになるまでに、少し時間がかかりました。
さらに、弊社の情報共通基盤「Xzilla(くじら)」側でAPI連携の開発を進めつつ、同時にアイチクラウド側の開発も進行していたので、愛知時計さんと密にやりとりをしながら、双方の開発順序やタイミングを調整する必要がありました。
このスケジュール調整も、なかなか苦労したポイントのひとつです。

 


API連携の実現に向けて
アイチクラウドの検証環境をアップデートしていく作業は特に慎重に

愛知時計電機 濵嶌:
IoT推進部に配属されてから、初めて訪問したお客様が北海道ガス様でした。お客様への訪問に不慣れな私を優しくお迎えいただいた時から「必ず「Xzilla(くじら)とのAPI連携を実現する」と覚悟を決めておりました。
北海道ガス様がアイチクラウドをご利用いただくことが決まり、いよいよ私の担当業務がスタートしました。
北海道ガス様への仕様説明に始まり、運用時のデータ取得方法などを協議しながら、双方の開発スケジュールに合致したタイミングでアイチクラウドの検証環境をアップデートしていく作業は特に慎重に進めました。

 

最後に


共に成長する未来に向けて

北海道ガス 小川様:
アイチクラウドと出会ったのは3年前でした。まだ都市ガス用はサービスが開始されていませんでしたが、LPガス用をベースにした設計イメージを伺っていました。
そしてついにアイチクラウド(都市ガス)がリリースされ、本格的に採用を検討することになりました。
実際に採用するとなると、機能や契約条件等で改修や改訂を要するケースもありましたが、愛知時計さんには全てクリアしていただきました。
後日談として愛知時計さんから伺った話では、弊社が要求した追加機能は、他の多くのガス事業者のニーズに合致しており、アイチクラウドが成長する一翼を担えたかなと感じております(笑)
スマートメーターの導入を検討されているガス事業者は増えており、今年度から全戸スマートメーター化を開始した弊社にお問合せいただく機会も増えています。そんな時にはアイチクラウドの利便性を説明しています。
アイチクラウドには、市場の拡大とともに更なる機能やセキュリティの強化だけでなく、データ利活用による事業変革につながるような成長を期待します。そのために、弊社もガス事業者の立場でサポートし、共に成長したいと思います。

 

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